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     第6364回絵手紙倶楽部活動報告

 一閑張り完成品  
糊付け作業風景
     

作品製作風景(1)
 
作品製作風景(2) 
     


 5月12日、26日2日間、一閑張(一貫張り)に挑戦しました。

一閑張(一貫張り)とは竹や木の籠などに和紙を貼り重ね、柿渋を塗り仕上げた物です。
 
 名前の由来には諸説があるようですが、一般的には農家の農閑期に作られることが多かった為に、この名が付いたと言われています。又、大変丈夫な為に一貫目の重さにも耐えられるということから一貫張りと呼ぶ地方もあるようです。

1日目の作業は各自が持ち寄った好みの竹ざる(又は籠)に下張りとして和紙を貼っていきます。糊はせんたく糊を水でのばしたものを使用します。

和紙はある程度小さめに手でちぎるわけですが、大きすぎると和紙の間に空気が入ってしまって乾燥した後浮いてしまうからです。

 紙を揉んで柔らかくすると定着しやすくなります。下張りは2重3重にすると強度もあがります。

下張りを乾燥させてから上張り(文字や絵の和紙)を貼っていきますが、ここは出来栄えを左右します。製作者各自の芸術性と感性を楽しむところでもあります。

 1日目は上張りの乾燥の為、ここで終了。

 2日目はカラー和紙でザルの縁取り、柿渋での仕上げです。今回使用したのは無臭柿渋です。
 
 文字の部分には薄めた柿渋を塗り、無地の所は原液の柿渋を塗っても良いです。絵の部分は色彩が変化してしまうので柿渋は塗りません。

 乾燥させてから柿渋を重ね塗りします。(少なくとも3回から4回)好みにより最後にニスを上塗りして仕上げる事もあります。

 2日間皆が製作に真剣に取り組み楽しんだ様子が印象深かったです。

最後に石田講師からの講評を頂き、又、各自が感想を述べ楽しいクラブ活動を終えました。

 

               投稿・写真 : 福祉環境科 斎藤 明秀